
オールアルミ熱交換器と耐食性
30年以上にも及ぶ自動車業界での経験から、大型トラックで使用される銅/銅ラジエータの平均寿命は6~10年、アルミ/アルミラジエータは8~12年で、この差は、オールアルミコンセプトと設計の良い製品がもたらす、優れた腐食特性によるものであることが分かっています。
HVACR向けの熱交換器では、銅管とアルミフィンの併用によるソリューションが選ばれることが多いですが、このような熱交換器では、フィンが過度に腐食しやすく、高湿度の沿岸環境では、不十分な耐食設計のため、1~2年で熱伝導が失われます。
現在のところ、オールアルミ熱交換器は実質上、自動車分野のみでの設計コンセプトですが、より安価で容易なろう付け、はんだ付け法の開発に伴い、オールアルミ熱交換器の技術的メリットは、HVACR分野をはじめとする生産量の少ない分野にとっても次第に魅力あるものになってきています。
耐食設計
耐食設計は、部品システムの設計プロセスを含み、腐食する部品を組み合わせ、時には保護することで腐食に対する寿命の最適化を行います。耐食設計にとって、目標となるのは、右の表に示されている3つの条件の内、少なくとも1つを無くすことにあります。
電解質(ほとんどの場合水または湿気)の存在は、多くの設計で事実上避けられないものです。
そこで、耐食設計では通常、電位差またはその電位差間の導体を無くすことで、残りの2つの条件に重点的に取り組みます。すなわち、設計初期の段階で、以下について注意深く検討を行います:
アルミの使用に関して、強度、耐食特性および延性についての異なるニーズに対応する多種多様な合金があります。
一般設計仕様と組み合わせて、耐食設計は反復プロセスとする必要があります。

耐食設計の対話型プロセス
腐食が発生するためには、以下の3つの条件がすべて満たされていることが必要です:
- 陽極および陰極を形成する、電位の異なる材料または部分の存在(例えば、銅とアルミ、または金属電位差や他の電気緊張電位差による材料表面の局所電位差)
- 電解質の存在 (通例、酸性溶液、塩基)
- 陰極~陽極間の導体の存在 (例えば、ろう付け用金属フィラー、リベット、または陰極と陽極の直接接触)